不妊治療で使われる薬のお話

不妊治療薬といえば排卵誘発剤ですが、卵胞が大きくなり、排卵し受精し、受精卵が着床するまでにさまざまなホルモンが作用しています。
これらのホルモンが不足したりバランスが崩れると、正常な排卵がおこりません。
これらのホルモンの働きを補い排卵を正常に整えるのが排卵誘発剤です。

排卵が正常に行われることで妊娠の確率が上がります。
また、排卵障害がない場合も、妊娠の確率を上げるためにこれらの薬が処方されることもあります。

この薬物療法を行いながら、同時にタイミング療法や人工授精などを行います。

では、排卵とホルモンの関係についてお話しましょう。

◎卵胞刺激ホルモン(FSH)脳下垂体から分泌されるホルモンで卵胞を育てる
◎卵胞ホルモン(エストロゲン) 卵巣内で成熟した卵胞が分泌する
◎黄体形成ホルモン(LH) 脳下垂体から分泌されるホルモンで排卵をうながす
◎黄体ホルモン(プロゲステロン)卵巣内で、卵胞が黄体に変化して分泌する

排卵の仕組み

脳下垂体から「卵胞刺激ホルモン(FSH)」が分泌され、卵巣の中で卵胞が成長
                ↓
卵胞から卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌される量が増加
                ↓
これを合図に黄体形成ホルモン(LH)が分泌され急上昇・・・LHサージ
                ↓
このホルモンの作用で卵胞から卵子が飛び出し(排卵)卵胞は黄体という組織に変化
                ↓
黄体が「黄体ホルモン(プロゲステロン)」を分泌し受精卵が子宮内膜に着床しやすい状態に整えたり、妊娠後は妊娠を継続する働きをします

卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)は性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)といわれ、間脳の視床下部から分泌されるゴナドトロピン放出ホルモンの作用で放出されます。
血液中にエストロゲンとプロゲステロンの濃度が上がると、ゴナドトロピン放出ホルモンは抑制されます。

つまり、血清中のFSH値とLH値を調べることにより卵巣の働きとホルモンを分泌している下垂体の働きがわかります。
また、下垂体にこれらのホルモンを分泌させる命令をだす視床下部の働きを知ることができ、分泌異常があるときにはその原因がどこにあるのかを、調べることができます。