GnRHアゴニスト製剤はもともと子宮内膜症や子宮筋腫の治療薬です。
体外受精や顕微授精ではできるだけ成熟した卵を採卵しなければなりません。
そこで、排卵の合図となるLHサージを抑え採りたいタイミングで採卵する目的で使われます。
点鼻薬 GnRHアゴニスト製剤(ナサニール ナファシリール ブセレキュア スプレキュア イトレリン フセット)
★適応・用法・用量
子宮内膜症、子宮筋腫の縮小および子宮筋腫に基づく過多月経・下腹痛・腰痛・貧血の改善
ナサニール ナファシリール 1回片側鼻腔に1噴霧(200㎍)
1日2回 月経周期1~2日目より投与
スプレキュア イトレリン フセット ブセレキュア
1回左右鼻腔内に各1噴霧(ブセレリンとして300㎍)
1日3回 月経周期1~2日目より投与
★作用機序
このお薬は卵巣からの卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌を抑えホルモンバランスを整えて子宮内膜症などによる子宮内膜の過剰な増殖を抑えて下腹部痛、腰痛などを改善します。
また、脳下垂体に働きかけて、性腺刺激ホルモンの分泌を抑えて排卵を抑制します。
★副作用
寝つきが悪くなったり、気分が沈んだり、いらいらすることがあります。
*牛乳などカルシウムを含む食品をたくさん食べてくださいね
*適度な運動や日光浴もしましょう
*点鼻薬を使用するまえは吸収を安定にするために鼻をかんでくださいね
注射薬 GnRHアンタゴニスト製剤(セトロタイド)
★適応・用法・用量
調整卵巣刺激下における早発排卵防止
hMG投与後卵胞が14mmくらいに育ったところで注射を開始するようです。
*それぞれ個人にあわせた治療法が行われるのでお医者さんの説明を聞き、指示を守ってくださいね