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春の養生法(春本番をむかえて)

 肝の養生する季節

桜の季節をむかえていよいよ春本番ですね。

寒い冬から暖かくなり自然界のエネルギー「気」が下から上に昇ってきます。人間も自然界の一部なのでエネルギー「気」が下から上に昇ってきます。

 

東洋医学では、春は「肝」の季節です。

「肝」には全身の「気」を順調にめぐらせる働きがあります。

また、精神状態を安定させる。消化を助ける。「血」を貯蔵、補給する働きがあります。

木の性質をおびた「肝」は樹木が伸びるように精神的にもストレスのないのびのびした状態を好みます。

「肝」の働きがこの自然界の上昇スピードに追い付かなかったり、エネルギー不足になったり、入学や転居、転勤など環境の変化の多い春の季節に外界からのストレスをうけると、のびのびすることができなくなり、不安を感じたり、イライラしたり、ちょっとしたことで腹がたったり、落ち込んだり、やる気が出なかったりと情緒不安定になりやすくなります。

いわゆる「五月病」といわれている症状ですよね。

 

こんなときは「肝」を養い、「気」のめぐりを良くしてあげましょう。

 

①軽い運動やストレッチで気を流しましょう。

 

②「春眠暁を覚えず」そんなこと言って、いつまでもお布団の中にいないでね。

春は早起きがつらい季節ですが、朝目覚めたらカーテンを開け、散歩を楽しむのもいいですよ。

 

③食養生・・・気のめぐりを良くする食材

a肝の元気が不足のタイプ

 

肝は「血」を貯蔵したり、血液の流れを利用して栄養をめぐらせ、老廃物を排泄する新陳代謝に関わっていますが、「肝」の機能が弱ると血液の流れも不足してきます。

「気」の上昇も足りなくなり、やる気や元気がなくなりプチうつ症状になります。

肩が凝ったり、めまいや不眠、精神状態が不安定になったりします。

 

こんなときのおすすめ食材

ぶどう  松の実  クコの実、 カツオ・マグロなどの赤身の魚、なつめ

 

 

小松菜  ほたて貝   いか   レバー

 

 

b「気」が上がりすぎタイプ

 

肝のエネルギー(気)が上がりすぎるとイライラしたり怒りっぽくなったり、頭痛、めまい、高血圧のような症状がでます。

 

上がった気を鎮め降ろさないとなりません。

こんな時は貝殻付きの貝のお料理を召し上がってくださいね。

たとえば、アサリのお味噌汁、ボンゴレスパゲティなど。

 

 

 

「肝」を鎮める“苦味”上昇し過ぎを抑える“酸味”発散させる香りのするもの。

 

 

こんなときのおすすめ食材

セロリ たらの芽などの山菜 クレソン 三つ葉 菜の花 春菊 大葉

 

 

柚子(文旦)  オレンジ  レモン  ミカン  金柑

 

 

あと、カリカリ梅をぽりぽり音をたてて噛んだり(種には注意してね)

炭酸水をシュワーと飲んでゲップを出しても「気」が流れます。

ただし、お行儀が悪いとひんしゅくかわないようにこっそりと。

 

ウコンなどの香辛料やハーブやアロマも生活に取り入れてみてくださいね。