冷え対策:夜寝るときの靴下

朝晩は寒くなってきましたね。

皆さんのなかには、夜足が冷たくて眠れないかたも多いと思います。

 

今日もお客さまの冷え性のレイコさんとにこにこ先生の話が盛り上がっているようです。

ちょっと、聞いてみましょう。

 

レイコさん   「にこにこ先生、わたし冷え性で冬になると寒くて手足は冷たくなるし、夜は眠れないんです。」

 

にこにこ先生 「あらあら、それはお辛いですね。」

 

  「それで、寝る前に靴下を履いて寝るんです。するとなんとか眠ることができるようになったんです。だから最近は一年じゅう履いて寝ることが多くなったんです。」

 

  「まあ、それはよかったですね。でもね、本当は靴下を履いて寝ることはおすすめできないんですよ。」

 

 

現代ではそんな話は聞かないかもしれませんが、わたしの幼い頃は「靴下をはいて寝ることは死んだ人に白足袋をはかせるのと同じで縁起が悪い」と母から叱られたものでした。

しかし、そのことが私ががおすすめしない理由ではないのです。

 

 

「私たちはね、寝る前にカラダの中の温度(深部体温)が下がると良い眠りにつけると言われてるのよ。だから、寝る前は手や足の皮膚表面から外へ熱を出して体温を下げようとするの。体温が下がると眠くなるしくみがあるのよ。」

 

「へぇ~そうなんですね。知らなかった。」

 

「だから、靴下を履くことで温度を下げることを妨げてしまうとダメなのよ。」

 

 

小さな赤ちゃんが身近におられたり、子育てをされたことのある人なら、赤ちゃんの寝る前に手や足がポカポカと暖かくなることをご存知だと思います。

 

 

テルモ体温研究所のホームページから

体温リズムと眠りやすさのリズムのグラフを添付させていただきますね。

 

 

 

「そういえば、姪っ子の足をさわっていた姉が『そろそろ、おネムね』って言ってたわ。 」

「でも、先生。やっぱりわたしの場合靴下を履かないと眠れないんです。」

 

 

そうなんです。手足を含め体の表面が冷えていると血管が収縮してしまい、深部体温を下げることができす、眠りを促すホルモンの働きが低下してしまうのです。

 

 

「眠れないのかぁ・・・それでは、まず入浴は寝る1時間ほど前に10分ほどはゆっくりと湯船に浸かって入ってくださいね。そのあと、しっかり水気をふきとり、お布団に入るまでは靴下やパジャマなど暖かくしてお過ごしくださいね。寝るときは足首を冷やさないようにレッグウォーマーをつけてもいいですね」

 

「それでも、靴下をはかないと眠れないなら、足首を締め付けないもの、通気性のいいもの(シルク素材オススメ)などのものを探してみてね。」

 

 

「にこにこ先生、ありがとうございます。試してみますね。」

 

 

お店でお客さんとお話をしていると、それぞれお体の状態や生活環境も違うので、これが正しいと決めつけられないことが多々あります。みなさんも、健康情報はあふれるほどありますが、専門家のアドバイスも参考にしながら、ご自身のカラダにとって何が合っているかを問うてみてほしいと思います。

 

さてさて、次回お目にかかったときのレイコさんのよく眠れたお話が聞けるのが楽しみです。

 

記:薬剤師・和学薬膳®博士 森川彰子)

 

 

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