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今日は寝る前の過ごし方の注意することの一つであるスマホやパソコン、テレビからのブルーライトの影響のお話です。
「とし子さん、寝る前の2時間は視覚系の娯楽やお仕事は控えてほしいのよ。寝る前の携帯電話のメールチェックやお仕事でパソコン作業をしたり、TVを観たりすることは、避けてほしいのよ。
「そうなんですね。水曜日に観たいドラマがちょうど22時から始まるのよね。あれを観ないと職場での話題についていけないんです・・・」
「あらあら、それはたいへんね。
22時から面白い番組多いものね。それならば、録画をしておいて朝に観てはどうかしら。早く寝ると早く起きれると思うわ。」
パソコンやTV,明るい蛍光灯の光(ブルーライト)は「メラトニン」の産生を抑制します。
「メラトニン」は脳内の松果体で作られるホルモンで、生体リズム(体内時計)を調整する働きをします。渡り鳥の渡りのタイミングや季節のリズムや睡眠、覚醒リズム、ホルモン分泌リズムを司っています。
日中は分泌が減少し、夜間に分泌量が増えます。
スマホやパソコン、TVの光を浴びたり、コンビニのような強い照明の場所ではメラトニンの分泌量が減ってしまいます。
メラトニンは体内リズムの調節機能だけではありません。
実は強力な抗酸化作用があることが明らかになっているのです。卵子や精子の発育成長において老化を防ぐことは酸化を予防することも一つですよね。
日本でもメラトニン受容体に働きかける睡眠薬(医療用医薬品)もあり、外国ではサプリメントとして販売されているのよ。
「とし子さん、メラトニンは卵胞液中にもたくさん存在しているのよ。
メラトニンが酸化ストレスを抑制して卵の質の低下から守って卵の成熟を促進していることが明らかになっているの。だから、夜はメラトニンをちゃんと生成して良い睡眠をとり、良い卵をつくる環境を整えてほしいの。」
「催眠作用があるオルニチンやGABAのことはドラッグストアーのサプリメントで知っていました。メラトニン日本ではサプリメントとして販売されていないんですね。メラトニンが今の私にいちばん大事な質の良い卵をつくる働きがあるとは知りませんでした。
夜は、できるだけ早く切り上げて、休むことにしますね。」
「ぜひ、そうしてね。」
生殖補助医療(ART)におけるメラトニンの効果として、メラトニンを投与した群と投与しなかった群における受精率50%、妊娠率20%の成績向上が観られたという研究報告もされています。
メラトニンの抗酸化作用と生殖
看護師さんなど夜勤のお仕事の方もおられて、なかなか難しい方もおられますが、調整できる方はよろしくお願い致します。
また、妊活に関係ない方も抗酸化作用はアンチエイジング効果ということです。
夜のスマホはできるだけ控えましょう。
(記:薬剤師・和学薬膳®博士 森川彰子)
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